村上春樹とジャズ [アフターダーク③]
ジャズと関係が深い日本を代表する小説家 村上春樹。彼の作品から、ジャズやソウルフルなブラックミュージックなどが登場する小説を紹介します。アフターダーク、最後の紹介です。
アフターダークは長い物語ではないのですが、ノルウェイの森以降の作品で一番好きなのでもう一曲紹介させていただきます。
この小説にはラブホテルが出てきます。
日本のカップルが普通に行くラブホテルは、海外にはありません。
言ってしまえばラブホテルは日本の文化みたいなものです。そこは些か神秘的な空間なわけです。
そういったことも踏まえて読んでみるのも解釈の手助けになるかもしれません。
曲紹介に移りましょう。
浅井マリがファミレスの「すかいらーく」の洗面所で、手を洗っているシーンです。
ホール・アンド・オーツの曲に変わっている。『アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット』。
99頁
Daryl Hall & John Oates – I Can’t Go For That
ダリル・ホール&ジョン・オーツはアメリカのソウルデュオです。
「ブルー・アイド・ソウル」と言われるジャンルで、ブラック・ミュージックを白人が大胆に取り入れ、ポップスで解釈した音楽です。「ホワイトソウル」なんて言われることもあるそうです。
このデュオは日本では「ホール・アンド・オーツ」の名で知られています。
2014年にロックの殿堂入りを果たしました。
最近、ダーティー・ループス聴きすぎの方が続出していますが、間にホール・アンド・オーツを聴いてみるといいかもしれません。
ライター: 山本 春町 映像クリエイター/ミュージシャン/ライター こう見えても文学少年。 下ネタ大好き。変なやつ。 http://harumati.jimdo.com/
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