村上春樹とジャズ [アフターダーク②]
ジャズと関係が深い日本を代表する小説家 村上春樹。彼の作品から、ジャズやソウルフルなブラックミュージックなどが登場する小説を紹介します。前回に続きアフターダークから一曲紹介します。
ファミレスで高橋という男が店に入ると、本を読んでいるマリの前を通り過ぎたあと、フィルムを巻き戻したように戻り、「前に一度会ったよね」と話しかけ、物語の前半がスタートします。謎の始まりです。
高橋という男は音楽をやっていて、聞かれてもいない自分の話をし始めます。
最初はロックバンドのバックみたいなのをやってたんだ。昔のタワー・オブ・パワーみたいなやつ。
33頁
Tower of Power – 2/22/1977 The Oakland Stroke, You Ought to be Having Fun, What is Hip
ああカッコいい!!
タワー・オブ・パワーはアメリカのファンク、R&Bバンドです。
メンバーチェンジを繰り返しながらも、いまだに活動している息の長いバンドです。
この動画の最後の曲、ホワッツ・ヒップで有名になります。
ホーンセクション、リズム隊の強烈で軽快な16ビート。
甘いバラードも魅力的ですが、ファンクは軽快なテンポの方がやっぱりいいですね。
テンションを上げたい時に、落ち込んだ時に、ブラックミュージックのパワーで吹っ飛ばすのも、音楽を聴く人間にとっては健康的な選択肢かもしれません。
ライター: 山本 春町
映像クリエイター/ミュージシャン/ライター
こう見えても文学少年。
下ネタ大好き。変なやつ。
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