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このGuitarを聴け![Jakob Bro]


はじめまして、ギタリスト/コンポーザーの多田大幹と申します。

OUT of JAZZ恒例のレコメンド企画、このを●●聴け!シリーズに寄稿させていただくことになり光栄に思っております。

今回は空間系エフェクターを積極的に用いた幽玄な響き、シンプルなメロディーラインに絡むハーモニーが美しい、ポストBill Frisellとも呼べるギタリストJakob Broをご紹介させていただきます。

 

1978年デンマークはコペンハーゲン出身のBroは当初、トランペット演奏していました。
14歳の頃にギターへ転向し、高校時代はデンマークの音楽学校で学び、卒業後に渡米。
バークリー音楽院とニュースクール音楽院でジャズを学びました。
その後、故郷のデンマークに戻り音楽活動を続けていましたが、そこで出会ったのがKurt Rosenwinkel!
その類まれなるインプロヴァイザーっぷりに深く感銘を受け、再び渡米を決意。
ニューヨークに拠点を移した後は、Steve Cardenasに師事し、Ben StreetやChris Cheek、Mark Turner等と共演。
そしてCardenasやCheekの推薦を受け、Paul Motian Electric Bebop Bandに加入!

セミアコを低く構えたその佇まいはジャズ感ゼロです。

 

そしてスカンジナビアの”Loveland Records”よりリーダー作を積極的に発表する傍ら、Tomasz StankoやPaul Bley、Kenny WheelerなどECM系ミュージシャンとの共演を果たしてきました。
2009年から始まったNY録音3部作、「Balladeering」「Time」「December Song」はLee Konitz、Bill Frisellといった耽美派を軸に、Paul Motian、Ben Street、Thomas Morgan、Craig Tabornなどを迎え、洗練されたサウンドスケープながらも牧歌的な雰囲気漂う、Broの音楽性を印象づける重要作になりました。

誰を聴いても美しい。「このギターを聴け!」というより「このアンサンブルを聴け!」といった感じ。
Broのトレードマークの白いテレキャスター。
Bill FrisellやTed Greene、Ed Bickertなど、テレキャスターを使用するジャズギタリストはいずれもハーモニー感覚に優れたプレイヤーばかり。
テレの持つ粒立ちの良さが和音の分離感に一役買っている印象です。
さぁ、ボイシング原理主義者の方々は今すぐ楽器店に走りましょう。

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