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Ink Spots [Stevie Wonder]


またファンキー鍵盤楽器の代表としてクラビネットがありますが、これをファンキーな使い方で有名にさせたのもスティーヴィーじゃないでしょうか。
もともとはチェンバロの電気版としてクラシック用に開発されたこの楽器にファンキーさを見つけたスティーヴィーはなかなかいかれてます。
恐らくギターが弾けないスティーヴィーが、同じようなノリで弾ける別の楽器として選んだのでしょう。
盲目のスティーヴィーが、なんとか鍵盤楽器で色々な音を出そうとして楽器の新たな使い方を発見してきました。結果、電子チェンバロが最もファンキーなリズム楽器だと分かってしまったのです。
アルバム For Onece In My Life の二曲目で聞かれるようにモータウンの伝統的なバンド演奏の中にいながら、次の世代の音を模索しているのが分かります。

クラビネットを使うだけで、なんだかファンキーな雰囲気が醸し出されるほど定番です。ただしリズム感の良し悪しがシビアに出るので要注意ですね!

 

このビデオ、海賊版で探し当てて僕も持っているのですが、最高ですよ。一番好きな時代のスティーヴィーです。

 

ところでこのスティーヴィーワンダーという人、実は目が見えてるんじゃないか説があります。
舞台に登場するとき、舞台袖からハーモニカを吹きながら楽器やコードを避けて歩いてきて、自分の鍵盤の椅子に座った(!)らしいのです。

恐らく僕たちとは違う感覚の世界で生きているからこその発想なんかがあるのでしょう。
有名なバスケ漫画やバトル漫画でも、誰か一人は目を瞑ってシュートを決めたり攻撃を避けたりしますね。「心の目で感じるんだ」などと言って。
たまには目を瞑って練習してみるのもまた違った感覚で演奏できるのでいいかもしれないですね。

おしまい





oishiyuライター: 大石 悠
 鍵盤奏者。幼少の頃から両親の影響でレコードを愛聴。特に生前の時代である60年-80年代のブラックミュージックシーンに魅力され、人間味のある泥臭くもパワフルな演奏スタイルを持つ。即興ジャムオルガントリオ"MYM",他セッション、サポートでも活動中。

― 連載コラム:Ink Spots ~All about JAZZ I think~ ―
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