Ink Spots [赤い家とプリンス]
こんにちは。こんばんは。
以前の記事でも書いたジミヘンドリクスのブルース曲「Red House」です。
ジミのデビューアルバム「Are You Experienced?」に収録されているオリジナルのブルースで、スタンダードな12小節の3コード進行の曲です。
特にこれと言って目新しい曲とは思われないのですが、ジミがロックギタリストではなく、あくまで最新型のブルースを演奏していたのが分かると思います。いまとなってはブルーススタンダード曲ですが。
好きな彼女の家に久々に行ったら鍵がかかっていて、彼女に振られたかも、と思うけど、まあ彼女の妹がいるからまあいっか!
という内容の歌です。
この曲は様々なミュージシャンにカバーされているのですが、いわゆる「ブルースっぽい」カバーのされ方がほとんどでどのバージョンも「おれのブルースを聴いてくれ」というようなギターがフューチャーされています。
スティーヴ・ルカサーも「ブルース好きだぜ!」なバージョン。ボーカルにはエドガーウィンターが頑張ってます。ボーカルは兄のジョニーウィンターにそっくりです。
ブギの巨匠、ジョン・リー・フッカーも独特な感じでのカバーをしています。
これがブルース!というアレンジと、歌詞の割り振りなんか気にしない感じがブルースです。
一回分の尺に二回分の歌詞を歌っていますが、奇跡的にギターソロまで行きます。
しかしギターソロの途中で歌いだしてしまって、もはや12小節とは、3コードとは、というブルースの固定概念を覆していきます。
そもそもブルースというジャンルの歌は1コードで成立するので、言ってしまえば現代のブルースとは我々「ブラックではない」人間のために分かりやすく12小節と言う形式をあてがっているだけに過ぎないのかもしれません。
ジョン・リー・フッカーのバージョンは、マジの黒人の自由なフィーリングによるブルースなので、ある意味これが一番正しいブルースの表現なのかもしれません。
話がそれましたが、本題はこれからです。