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Ink Spots [New Orleans Funk]


なんがでっきょんな?大石です。
携帯をスマホに変えて初めての「何がでっきょんな?」ですが、最新のテクノロジーでもやはり讃岐弁にはまだまだ対応できていないようですね。妙な予測変換をしたりしています。ちなみに意味は共通語で「こんにちは」です。
先日兄弟で話していて、「なんがでっきょんな」に対する正しい返答は「なんちゃでっきょらんわ」です。

意味は「こんにちは」です。
今日はニューオリンズの音楽について考えます。

 

ニューオリンズはアメリカ南部の都市の中でも特に音楽に深いつながりがある場所ですが、ジャズが生まれた土地というだけでも世界中の音楽に取って最重要な街の一つであると言えるでしょう。
ジャズやブルース、ブラスバンドといった音楽をはじめ、ファンクも独特の発展を遂げた、黒人音楽のルーツを探る上でとても興味深いジャンルだと思います。

それらはよく「ディープな」と表現されますが、どれくらいディープなのかは僕にも良く解りません。一つだけ言えるのは、ニューオリンズの音楽は「何か臭え」ということですよ!
音楽に臭いがあるのか、と聞かれたら僕は迷わず「あるんやろうなあ、多分・・・」と答えるでしょう。
音楽を通してイメージする背景や情景が匂わせる香りとはまた違って、なんていうか、その、音楽自体が「何かクセえ」のです。わっかるかなあ、わっかんねえだろうなあ。

 

ニューオリンズのファンクで最もポピュラーなのが The Meters でしょう。ちょっと聴いてみましょう。ああ、臭え。

どうでしょうか。セッションでの定番曲の Cissy Strut です。ひたすらワンコードでグルーヴするファンキーソウルですが、もうもはや何故この曲が定番になっているのかよくわからないです。

というのも、この曲のメインテーマというかメインのメロディが特別耳馴染みが良いというものではないと思うし、楽器奏者が食い入るようなテクニックも展開もないのですから。
じゃあ、なんでこの曲がこんなにかっこ良くかつ臭えのかは、もう、その、全体で醸し出されるノリに尽きるんじゃないでしょうか。だってこの曲でのドラムは、他の誰も叩けないフレーズなのですから。

僕は、よくセッションでこの曲を演奏するたびに(違う・・違うんや。この曲でなければいけない理由は違うんや。こんなストレートなファンクをやるんやったら他の曲でええんや。この曲をテーマにする本当のところを誰も解って無いんや。よくやる定番曲やからやってるだけなんや。でもそんなんでは意味が無いんや)と思っています。
だってこの曲の肝はドラマーのジガブーが叩き出すあの間であり、他の全員がこのビートの上で浮遊することで生まれる「ノリ」が全てなんやから!ドラマーにとってはこんな研究テーマは無いと思うし、グルーヴや臭いを考えるための最高の素材であるはずなのに・・・
またあんまり言っていると喧嘩になるので僕は言いませんが・・せめてコラムくらいでは吐き出しておこう・・!まあ目的も違うかもしれないし、何とも言えませんがね。

 

ちなみにドラムのビートでいうとテクニックやスタイルは違えど、このドラマーのジョン・ジガブーのアイデアあふれるドラムは僕の中で一番好きなドラマーのリンゴ・スターのような独創的なものを覚えます。知らない人のために一応動画を貼りますが・・

いわゆるドラムセットを分解してフレーズを作っているリンゴの独創性の爆発した曲はこれなんじゃないでしょうか。解散間際のリンゴのビートルズとしての集大成!
いわゆるビートというものを組み立て直して作るフレーズ感がジガブーのシシーストラットでのドラミングに共通していると思います。そしてそれこそが音楽なんちゃうかと。そう、非常に音楽的なドラムを叩く二人だと。

唐突にビートルズの話にもっていって興奮してしまいました。そういや僕の周りの同世代の人、みんなビートルズ聴かないのね。ビックリするくらいビートルズファンって少ないの・・まあいいんですが少し寂しいですね。
余談ですが、このCometogetherという曲、こんなクールで妖しい、しかももの凄く黒いロックンロール、ちょっと他には無いと思っています。

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