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2014年 私のBestアルバム vol.1


いよいよ年の瀬が近付いてまいりました。
年末の特別企画としてOUTofJAZZで連載を持つライター3名づつに今年のお勧めのBestアルバム3枚を決めてもらいました!対象アルバムは新作・旧作問わず、今年にハマったアルバムを紹介していただきます!それではライターの皆さんのお勧めのアルバムを見ていきましょう!
 


 
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山本 春町

 @村上春樹とジャズ

 


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indigo jam unit / indigo jam unit

10周年、10枚目のアルバム。12月10日発売です。つまりこれを書いている時はHPで試聴しかしておりません。indigo jam unitはバンド形態のクラブジャズです。一発録り、生音、PVモノクロ、と生臭いサウンドとスタイルで進化してきました。僕はライブも見に行きましたし、追っかけているので、”10”という区切りを今年の3枚に書くことを禁じ得ません。

You’re Dead! / Flying Lotus

もうジャズではないですが、僕はジャズだと思うのでジャズです。ジャンル的にはコンテンポラリー・ヒップホップという方がよいでしょうか?プログレッシブで相変わらず”死”がテーマです。日本の映画監督の三池崇史・塚本晋也・北野武など、バイオレンス映画を撮る監督を敬愛しているそうです。バイオレンスは”死”の美術ですね。”死”の音楽。素敵なアルバムです。

南米のエリザベス・テイラー / 菊地成孔

今年のアルバムではないです。初めて聴いたのも今年ではないです。ですが今年再度ハマったアルバムです。「京マチ子の夜」という曲はPVにもなっていて、映画監督の冨永昌敬が撮っています。かなりエロティックです。冨永昌敬の監督作「パンドラの匣」の音楽担当は菊地成孔です。そしてこのアルバムには「ルペ・べレスの葬儀」という名曲が収録されています。菊地成孔率いるぺぺ・トルメント・アスカラールがこの名曲をライブで演奏しているのをみて、アルバムを買いました。


 
 
itabashiwataru

板橋 ワタル

 @ BLACK ROOTS OF JAZZ

 



forest dance / n’sawa-saraca

エレクトロニカの要素を絶妙なバランスで消化しており、独特のコンテンポラリーな世界観を感じさせる作品。幻想的とも言えるサウンドは心地よく、何度も繰り返し聴いた2014年リリースの日本国内作品です。

LIVE WITHOUT FEAR / INFINITE SPIRIT MUSIC

まさか、この音源が聴ける日がくるとは⁈と歓喜した復刻。当時シカゴにて活動していたグループが唯一残した幻というべき作品。エスニックかつトライバルなものから神秘的な美しさを感じさせる楽曲を収録した黒ジャズ最高峰の1枚。

AFTER THE RAIN / 山口真文

最後に微力ではありますが復刻制作に携わらせて頂いた作品を。洗練された世界観を見事に表現しており、気高ささえも感じさせる日本人ジャズ名盤の1枚です。1976年発表初リーダー作品。


 
 
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江口丈典

 @監修・編集長

 


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NEWTIDE -Start in life- / NEWTIDE JAZZ ORCHESTRA

国立音楽大学 NEWTIDE JAZZ ORCHESTRA 2013年度メンバーによるアルバム。同バンドの主な卒業生は本田雅人、米田裕也、挾間美帆など。オリジナル曲含む全曲学生によるアレンジ。ビックバンドの特色を最大限に活かしたアレンジでダイナミック且つ繊細で幻想的。学バンと侮るなかれ。国内の次世代ジャズ・シーンを語るには必ず聴くべき本年最高傑作のアルバム。

Shadow Theater / Tigran Hamasyan

アルメニア系アメリカ人、ティグラン・ハマシャンの5作目のリーダーアルバム。ピアノトリオ+ヴォーカルという一般的な編成でありながら、大胆なポストプロダクションを行う事により得られた目まぐるしく変わる印象変化にアルバムを通してスリル感を味わえるアルバム。牧歌的な歌心に反してプログレッシブなリズム・アプローチを行う等その斬新なサウンド・手法は日本の若手ジャズプレイヤーに今年大きな影響を与えた。

ときはなつ / あうん

TommyTommy(Electrnics/Gt),赤い日ル女(Vo)によるアンビエント/ノイズユニット。編成の特異性もさることながらエクスペリメンタルな不安定感/安定感のバランスが絶妙の一言。PCによるプログラミングやシーケンサーは使用せず全て人力で制御されたElectrnicsのアンビエント/ドローンの空間に、解き放たれる日本語の”うた”は私達をどこか懐かしい気持ちにさせる。ひらがなのみ使用されたジャケットデザイン等、全てにおいて徹底して拘り抜いた様子が伺える。恐ろしい程完成度の高いアルバム。





richieライター:Richie
 アシスタントライター
流行りモノ大好き日本人。
Keith Jarrett のTHE KOLN CONCERTをきっかけにジャズの世界へ。現在ジャズを勉強中。



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