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Ink Spots [Stevie Wonder]


新しい鍵盤楽器の使い方を切り開いた人は数多いけど、その多くは偶然/必然的だったのでしょう、などと思う今日この頃。

珍しく導入から本題を切り開いてみました。もう僕の意味不明な書き出しに飽きている人もいると思い、趣向を変えてみました。こんばんみ、大石だよ!(芦田愛菜だよ!的なノリで)

 

今日もiPodを全曲シャッフルで聴いていたら、スティーヴィー・ワンダーが流れてきました。
この人、非常に現代的だなぁ、と思っている音作りがあって、70年代頭あたりのアルバムでは一人で多重録音を駆使して作品を発表してるんです。

スティーヴィーは生まれつき目が見えないのですが、その代わりもの凄いんです。彼はシンガーでキーボーディストでハーピストでドラマーです。しかし弦楽器は弾きません。ギターなんかはミュージシャンに弾かせればいいのです。

この、弦楽器を弾かないマルチプレイヤーとしての特徴がベースに現れていて、ベースパートはシンセサイザーの低音部で対応しています。
いわゆるシンセベースです。これがベースギターには出せないニュアンスを生み、なんともファンキーなんですねぇ。

 

スティーヴィーのMaybe Your Babyという曲を聴いて欲しかったのですが、権利関係をしっかりしているのかYouTubeではあまり作品を聞けなくなっていました。
代わりに面白い動画があったので紹介しました。ファンキーな黒人のジジイ達がなにやら小さな鍵盤を弄ってはニヤニヤしていますね?!

ラリー・ダンもドクター(以前このコラムでも紹介しました)も好きものですね。バーニー・ウォレルも最高にお茶目です。
スティーヴィーは最早、山奥で陶芸でもやってそうな出で立ちで、ひたすらシンセベースを弾いてます。

 

この、オルガンのベース鍵盤をエレクトリックにしたやうな発想、最も貢献したのはやっぱりスティーヴィーだと思ほゆのです。いわゆるベースよりも、いとブッ太くてわろし。

このサウンドは結構スティーヴィーの作品の中で重要な要素だと思うのですが、80年代後半からのいわゆるR&Bと呼ばれるニューミュージック(50〜60年代のリズム&ブルースとは別)の、特にバラード曲でこのシンセベースの、それもスティーヴィーマナーの演奏やアレンジが定番になりました。
日本のポップスでもよく聞けますね。

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