facebook_icon.png twitter_icon.png

Ink Spots [6/8]


アフリカ産の6を感じるリズムは、故郷から遠く離れたアメリカでブルースという音楽で洗練され、ワルツでもなくカントリーでもなく、静かに流れる6感を残し、スロー・ブルースというリズムになります。

 

アフリカのポップスでもこの6の感じは聴け、西洋で発展したブラックミュージックを吸収したフェラ・クティのドラマーだったトニー・アレンも、曲中のフィル(おかず)部分で特殊な6を披露しています。

 

トニー・アレンの体に染み込んでいるこのリズムこそがアフリカ人の気持ちいいと感じる拍子なんじゃないでしょうか。
ドラムという楽器で、なんとも言えない「太鼓感」が表現されてます。多分トニーは感じたまま叩いているのだろうけど。

 

近年になって、アフロビートといわれるアフリカのリズムを基にしたジャンルが注目を集めていて、有名なミュージシャンがこぞってアフリカに接近しています。
トニー・アレンの功績というのはもの凄く大きいはずですし、飽和した現代の音楽界がいま最もアフロビートに注目しているのです。
次世代のダンスミュージックとして、アフリカのリズムは「踊れる」音楽として見られ始めていますが、僕の理論で言うと、世界はアフリカに帰って行っている感じがします。

 

音楽を軸にして、融合を繰り返していくのは本当に面白いです。
やっとトニー・アレンのことを書いた。アフロビートを巧妙に使う僕の参加するバンドMYMのライブもよろしく!(巧妙な広告)

 

終わり





oishiyuライター: 大石 悠
 鍵盤奏者。幼少の頃から両親の影響でレコードを愛聴。特に生前の時代である60年-80年代のブラックミュージックシーンに魅力され、人間味のある泥臭くもパワフルな演奏スタイルを持つ。即興ジャムオルガントリオ"MYM",他セッション、サポートでも活動中。

― 連載コラム:Ink Spots ~All about JAZZ I think~ ―
・ Ink Spots [New Orleans Funk]
・ Ink Spots [Les Paul Model & Charlie Christian]
・ Ink Spots [Sly Stone②]
・ Ink Spots [Lonnie Smith]
・ Ink Spots [The Beatles①]
・ Ink Spots [Sly Stone]
・ Ink Spots [Robert Johnson]
・ Ink Spots [Muddy Waters]
・ Ink Spots [Tony Allen]
・ Ink Spots [Pharoah Sanders]
・ Ink Spots [Hermeto Pascoal]
・ Ink Spots [Fela Kuti]
・ Ink Spots [Ginger Baker]
・ Ink Spots [赤い家とプリンス]
・ Ink Spots [Nina Simone & Piano]
・ Ink Spots [Duke Ellington]


Comments