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Ink Spots [Duke Ellington]


こんにちは、大石悠です。
第三回は僕の最も好きな音楽家、Duke Ellingtonについてです。
この人の詳しくはWikipediaで、と言いたいところで、もっと言えばこのコラムによってデュークエリントンのCDを買って聞いてもらう事が最大の目標です。
まあコーヒーでも飲みながら読んで下さい。


言わずと知れた名曲「A列車でいこう」がビックバンドの代表曲で沢山の作品を残しています。

この人の特徴は編曲の能力なのですが、和音の複雑さはまだ誰も到達していないところにあると思います。
一聴すると何の変哲も無い感じに聞こえるのですが、じっくりと耳を澄ましてみるとその中には沢山の不協和音が隠されています。その感覚はぱっと見たところは普通のオムライスなのですがよく味わうとブイヨンから鶏肉から卵から、下味の一つ一つに下味の付けられているこだわった料理といった感じでしょうか。
いや、この例えは適切ではないですが・・・

 

有名なジャズクラブ「コットンクラブ」でのレギュラー演奏をした事でも名前が知られています。

当時ギャングの経営するハーレムのクラブでの出来事をテーマにした映画「コットンクラブ」でもデュークエリントン楽団の様子を見る事ができます。名作です。

 

この独特のコード感、というのは当時人気のあった他の楽団、カウントベイシー楽団やベニーグッドマン楽団とよく比較されて語られるのですが、僕の感覚から言ってもまったくの別物です。

どの和音がどうとかこのリズムがどうとかではなく、明らかに当時の他の音楽と比べても理論を超越しているのです。

バンドのメンバーは、新曲の楽譜を渡されて(自分の演奏する箇所を見て)「どういう曲なのかが全く想像できなかった」そうです。トランペットやクラリネットは一音ずつしか演奏できないので、自分の吹くラインだけを練習しても全体像が見えなかったのです。

それがバンド全体でアンサンブルとして合奏すると、あの何とも言えない雰囲気の曲になっています。

 

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