村上春樹とジャズ [パン屋再襲撃①]

ジャズと関係が深い日本を代表する小説家村上春樹。彼の作品から、ジャズやソウルフルなブラックミュージックなどが登場する小説を紹介します。「パン屋再襲撃」という短編集を扱っていきたいと思います。

この短編集を読んだ時はとても笑いました。特に「パン屋再襲撃」という短編は完全にふざけていて、村上春樹の短編で一番笑える話かもしれません。

この短編集は文章もとても丁寧でライトに読みやすく書いてあります。
いい具合に力が抜けているので、リラックスして読めます。

今回紹介するのは「ファミリー・アフェア」という短編です。

一緒に住んでいた妹に婚約者ができて、挨拶に行ったり、食事をしたりするだけの、何の変哲もない話ですが、主人公がとても個人主義的で、自分でも偏狭だと言っています。そのゆるくて真剣な話も冗談で流すスタイルに、僕自身、共感を覚えたりします。

「ターン・テーブルにハービー・ハンコックの新しいレコードを載せた」８２頁

Herbie Hancock – Jazz Fusion Cantelope Island

ハービー・ハンコックは６０年代から活躍する、ジャズピアニスト/作曲家です。

Youtubeの曲はフュージョンですが、アコースティックなジャズ、ファンクやヒップホップなど、ジャズをベースに様々な形に挑戦している人です。

オスカー・ピーターソンやビル・エヴァンスに影響を受け、現在でも常に進化し続けているジャズの第一人者です。

この動画のドラムの方の衣装も気になりますが、熱いピアノを堪能してみてください。

ライター： 山本 春町
　映像クリエイター/ミュージシャン/ライター
こう見えても文学少年。
下ネタ大好き。変なやつ。
http://harumati.jimdo.com/