村上春樹とジャズ [世界の終りとハードボイルドワンダーランド④]
ジャズと関係が深い日本を代表する小説家 村上春樹。彼の作品から、ジャズやソウルフルなブラックミュージックなどが登場する小説を紹介します。世界の終わりとハードボイルドワンダーランド下巻、最後の紹介をしたいと思います。
___「ボブ・ディランって少し聴くとすぐにわかるんです」
「ハーモニカがスティーヴィー・ワンダーより下手だから?」
彼女は笑った。彼女を笑わせるのはとても楽しかった。私にだってまだ女の子を笑わせることはできるのだ。___ 244頁
主人公は様々なことに巻き込まれたあとなので、疲れきっていて自信を失っていました。でも女の子を笑わせることが出来る自分に少し元気が出たシーンです。
スティーヴィー・ワンダーについて。
説明するまでもなくアメリカを代表する作曲家です。ソウル/R&Bのシンガーソングライターですね。
小説には曲が出てきていないので、選曲する必要がありますね。
誰もが知っている曲がたくさんあって紹介に困るので、僕の一番好きな曲をあげます。
Stevie Wonder – Do I Do
早産で保育器内での過量酸素が原因となり失明してしまいます。なので常にサングラスをしているのが印象的な人です。
若い頃は痩せていて、だんだんとふくよかな体型になっていきます。
エピソードもその才能をまとめた文献も山ほどありますので、ここでは説明しません(しきれません)。
なのでDo I Doの紹介をしたいと思います。
Do I Doはオリジナル・アルバム未収録の作品で、ベストアルバムに収録されました。
ポップでファンキーなダンスナンバーですが、展開も歌のメロディーも素晴らしく、ドラマチックでがなり声あり、ノリノリなハーモニカあり、ベースラインが熱い曲です。
ドライブ中に聴くと事故を起こすくらいテンションがあがってしまうので、家で元気になりたい時にオススメの曲です。
ライター: 山本 春町 映像クリエイター/ミュージシャン/ライター こう見えても文学少年。 下ネタ大好き。変なやつ。 http://harumati.jimdo.com/
― 連載コラム:村上春樹とジャズ ―
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