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村上春樹とジャズ [1973年のピンボール②]


ジャズと関係が深い日本を代表する小説家 村上春樹。彼の作品から、ジャズやソウルフルなブラックミュージックなどが登場する小説を紹介しつつ音楽と共に楽しんで下されば幸いで御座います。 1973年のピンボールからもう一曲ご紹介します。

ビックス・バイダーベックのSingin The Blues。131頁に登場します。

主人公は仕事が峠を越し、古いジャズを何曲か聴き、ウィスキーとクッキーをたのしみながらのんびりと仕事を続けます。

そこでこの曲が流れるのです。


 

ビックス・バイダーベック(1903年3月10日 – 1931年8月6日)はアメリカ合衆国のジャズ・コルネット奏者、ピアニスト、作曲家で、1920年代を代表するジャズマン/音楽家と言っても過言ではないでしょう。

白人ジャズの創成期に筆頭として活躍したコルネット奏者です。黒人ジャズを白人がやっているのではなく、”白人のジャズ”というスタイルで発信したのです。

Singin The Bluesはジャズバラードスタイルとして1950年代のクールジャズに影響を及ぼしたと言われています。

若くして一流楽団に入団するなど華々しい経歴を持ちながら、28歳の若さで亡くなっています。

ウォール街の大暴落。そこから禁酒法時代なのに大酒飲みな彼はアルコール中毒に蝕まれ
、肺炎にやられてしまいます。

才能のある”白人”でも生き残れない厳しい時代だったのかもしれません。





harumatiライター: 山本 春町
 映像クリエイター/ミュージシャン/ライター
こう見えても文学少年。
下ネタ大好き。変なやつ。
http://harumati.jimdo.com/

― 連載コラム:村上春樹とジャズ ―
・ 村上春樹とジャズ [1973年のピンボール①]
・ 村上春樹とジャズ [風の歌を聴け②]
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