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村上春樹とジャズ [中国行きのスロウ・ボート①]


ジャズと関係が深い日本を代表する小説家 村上春樹。彼の作品から、ジャズやソウルフルなブラックミュージックなどが登場する小説を紹介します。
短篇集、「中国行きのスロウ・ボート」について語っていきます。

 

「中国行きのスロウ・ボート」は処女短篇集で、デビュー作の「風の歌を聴け」、続編の「1973年のピンボール」の次に出版されたものです。

この短編が、「風の歌を聴け」より前に書かれたものか、デビュー後に書かれたものかわかりませんが、秀逸です。

 

このコラムが最新作に追いついてしまいそうなので、過去に読んでいない短篇集を買おうと、なかなか渋い本を取り揃えている古本屋に足を運びました。

「中国行きのスロウ・ボート」。タイトルがピンと来ないものは買うのを後回しにします。
タイトルで買うのはレコードのジャケット買いと似ているかも知れません。

そしてようやく読みました。一話目が「中国行きのスロウ・ボート」でした。

「中国行きのスロウ・ボート」には音楽が出てこないので、タイトルの曲を紹介します。そして、二回にわけて「中国行きのスロウ・ボート」に触れたいと思います。

 

「中国行きのスロウ・ボート」は編集者の修正が一切加えられなかったそうです。
春樹節といい、後半の畳み掛け方といい、まとめ方といい、美しい。
私小説なのか虚構なのか曖昧ですが、”中国”というものも、”東京”というものも、誰かにとっての”中国”や”東京”でしかない、と書かれています。

続きは次回。

 

曲はソニー・ロリンズの「On A Slow Boat To China」です。

Sonny Rollins Quartet / On A Slow Boat To China




harumatiライター: 山本 春町
 映像クリエイター/ミュージシャン/ライター
こう見えても文学少年。
下ネタ大好き。変なやつ。
http://harumati.jimdo.com/

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