Ink Spots [New Orleans Funk]
ファンクを続けると、ニューオリンズファンクの傾向も見えてくる気がします。しかし臭え。
なんていうんですかね、いわゆる「都市型」のファンクとも「カントリー型」とも違う、独特の臭い。臭ってますか？
もうそろそろ僕の部屋の中に臭いが溜まってきてますが・・。
ソニー・ジョーンズのCissy Walk 。これも最高。なんかラジオDJのようなノリで紹介していってる。もはやこれはコラムではない・・誰か僕を電波に乗せて喋らせてみませんか？もうね、「絶対に言ってはいけないワード」を先に教えてくれたら、放送コードに引っかからないように頑張りますので。どうか、権力と人脈とお金があって、かつ面白い事をしようとしている人がいたら是非僕にコンタクトを。
Cissy の意味を調べてみたら、
「不適当な女性的性質を有するさま 」
つまりなんでしょうか。
英和辞典でちゃんと意味が出てこないのって、他には例えば Hoochi Coochie とか。
ブルーズの定番曲 I’m Your Hoochi Coochie Man もニューオリンズバージョンがあったりします。
https://www.youtube.com/watch?v=QUHUl01qLAg
マディがヒットさせたブルーズの定番曲ですが、これもニューオリンズの料理の仕方でなんかマイルドなファンクになっています。ちょっと臭えけど。でもこの臭さでこのスキップイースタリングは白人です。黒い。
教えて！goo ではある人が Hoochieは下品な、Coochieは女性器と回答しています。まあイヤらしい意味やね。それをブルーズでドッシリ！と表現したマディのいわゆる「オトコ!!!!」なバージョンに比べて、この南部ファンクアレンジはなんともチャラいじゃありませんか。
例えが悪いか判らんけど、マディのブルースが歌舞伎町の伊達男なら、スキップ・イースタリングのファンクは池袋のナンパ野郎といった感じでしょうか。
同年代の都市型のファンクの、独特の湿った感じに比べて、ニューオリンズファンクはカラッと乾いた爽快感があります。
しかし空気が乾いているのになんか臭ってくるっていうことは、それはもの凄く臭えといっても過言ではないでしょう。普通臭いは湿気とともに感じるものです・・
最後にすげえ臭えのを聴いてもらってお別れになります。
ニューオリンズファンクの最高潮！傑作です。バックはもちろんミーターズ！この独創的なドラムとノリを聴いて下さい。
ああ、部屋の中に臭っせえのが充満した。みなさんはどうですか？もし今回のコラムが誰にも刺さらなかった場合、ただ僕の部屋が臭くなっただけです。
機会があればニューオリンズの他の音楽も紹介したいと思います。
終わり
ライター： 大石 悠 鍵盤奏者。幼少の頃から両親の影響でレコードを愛聴。特に生前の時代である60年-80年代のブラックミュージックシーンに魅力され、人間味のある泥臭くもパワフルな演奏スタイルを持つ。即興ジャムオルガントリオ"ＭＹＭ",他セッション、サポートでも活動中。
― 連載コラム：Ink Spots ~All about JAZZ I think~ ―
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