Ink Spots [Lonnie Smith]
ドクターはオルガンを弾き始めてから一日も休まず弾き続けているそうです。
恐らくオルガンに取り憑かれたのでしょう。
そういう人、ちょいちょいあります・・。
取り憑かれて50年以上、毎日オルガンを弾く。それも恐らくずっと弾いているのでしょう。
僕がちょろっとキーボードを触っては飽きて猫と遊んで・・なんて事をしているうちは、ドクターのような立派なプレイヤーになる事は無理でしょう。
そして今なら胸を張って言えます。
「もう遅い!」と!!
それは冗談ですが、一流であり続ける人間というのはきっと無心で楽器や音楽を楽しんでいるような、取り憑かれた人間なのでしょう。
最近、なぜみんな音楽を聴かなくなってきたのだろうと調べていたところ、インターネットの普及でタダで聞けるようになった事と、音楽よりも面白い他の娯楽が増えたからではないかという意見を目にしました。
音楽よりも面白い娯楽って、例えばゲームとか?3Dで無数に襲いかかってくるプレーヤーより少しだけ数字の低い相手を倒していくようなゲーム?
もしくは自分好みの美少女キャラがひたすら可愛い声でプリプリ (*>艸<)しているようなアニメとか?
または大昔の漫画のキャラクターがおよそ原作とは関係のない筋で演者でCGを駆使した映画とか?(ハリ◯ッドのドラ◯ン◯ールの事とは言っていません)
みんなが一体何に興味があって、何に興味がなくなってきているのか。
数ある娯楽の中で、なぜ音楽が最初に飽きられてしまったのか。
もっとも音楽を愛している人もたくさんいるし、聞かなくなった人たちというのはいわゆる国内ポップスの売り上げの中だけの話なのでしょう。国内ポップスが売れなくなっても、ジャズファンはジャズCDを買い続けるだろうし、海外の名手が来日した時は張り切ってオシャレしてライブに向かうのです。
ソウルファンはヴィンテージソウルを漁りながらも、新譜のチェックに余念がなかったりするものです。
音楽が売れない、と言っているのは本当は僕たちとは何も関係もないことんのかも知れませんね。
握手券の付いた子供向けのCDを売るビジネスの、余計な影響が僕の好きな音楽やレコード屋にこなければ良いのです。
関係ない、なぜなら僕はこの演奏の映像を見て本当に素晴らしいと思うようなタイプの人だからです。
https://www.youtube.com/watch?v=nO8Ln1WXsWU
黒人と白人の名手達がお客を前に、お客のために、自分たちのために、素晴らしい演奏を繰り広げているのです。
もうここでのドクターのエンターテイメントぷりは凄いと思います。
あえて胸を張ってもう一度言います。
「もうここでのドクターのエンターテイメントぷりは凄いと思います!」と!!!
オルガンの鍵盤に「何か」を挿んで音が鳴りっぱなしにするのは、ロック界ではキース・エマーソンがオルガンに「ナイフ」(来日公演時は日本刀)を刺す(挿む)パフォーマンスで有名です。
もちろん僕もライブで真似しました。5円玉だと薄すぎて鍵盤の隙間から内部に落ちていきそうになり、危ないです。そのうちちょうどいい厚みの「何か」を作りたいと思いますが。
他にもしゃがみ込んでベースのペダル鍵盤を手で弾くのもそうとうキてます。
絵的には相当地味ですが、めちゃ盛り上がってます!
だめ押しに舌で弾いてます。
「好みは人それぞれ」とは言いますが、こんな面白い音楽を好きだと感じれる僕は結構幸せなんだと思います。
どんなまとめ方や。
しかし今なら胸をh
「好みは人それぞれ!」と!!!
終わり
ライター: 大石 悠 鍵盤奏者。幼少の頃から両親の影響でレコードを愛聴。特に生前の時代である60年-80年代のブラックミュージックシーンに魅力され、人間味のある泥臭くもパワフルな演奏スタイルを持つ。即興ジャムオルガントリオ"MYM",他セッション、サポートでも活動中。
― 連載コラム:Ink Spots ~All about JAZZ I think~ ―
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