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音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.7


さて、今月のもう1つのテーマ、ぼくがどういう形で滞在しているかについて書きたいと思います。

 

音楽留学といって思い浮かべると音楽学校への入学だと思います。
アメリカで有名な音楽学校と言えばボストンのバークリー音楽大学、ロサンゼルスには日本にも主要都市に展開してるMI本校、LAMA(Los Angels Music Academy)、ドラムで有名なのはニューヨークのdrummer’s collectiveなどたくさんあります。

去年の1月に高校時代の先輩でアメリカでミュージシャン生活を送っていた方にお話を聞く機会がありました。
聞いていてびっくりしたのが、その先輩がアメリカに入国したきっかけは音楽大学ではなく、普通大学でビジネスを学ぶためでした。そしてアメリカで生の音楽に触れていくうちに高校時代にやっていた音楽の熱が再燃してまた音楽をはじめ、ミュージシャンへと活動をシフトしていったそうです。

 

たくさんのミュージシャンの先輩から若いうちにアメリカへ行ったほうがいいと言われていましたが、アメリカで活動するには音楽学校に入らなくてはいけないし、そうなると学費がかかるし、、、とイマイチ想像することができませんでした。
しかし、その先輩のお話を聞いて音楽学校に入らなくても活動できるんだと分かるとネックに思っていた学費のこともクリアになり、また幸いなことに親からの協力を得られることになり、渡米することができました。

 

アメリカでの滞在期間が3ヶ月以内であればビザ免除プログラムを利用して、ビザを取得することなく入国することができますが3ヶ月を越える場合にはビザを取得する必要があります。

ビザは簡単に言えば入国許可証で、学生ビザなら学ぶことを認められ、就労ビザなら働くことを認められビザを取得でき入国することができます。

ぼくはいま学生ビザを取得し語学学校に在籍しています。このコラムのタイトルは音楽留学情報局ですが、正確には語学留学をしています。きちんと語学を学び、空いた余暇の時間を利用して音楽を楽しんだり、演奏しています。

学生ビザのためバイトなども含め働くことができませんが、噂としてここロサンゼルスでは学生がバイトしているというのは聞いたことはあります。

 

では、語学学校でかかる学費はどれくらいなのか。
もちろん学校によって額は変わりますが、ぼくの通っている学校は1学期3ヶ月、3学期で2400ドルです4。4学期目の学費を払えば3学期通った後3ヶ月のバケーションをとることができます。
さらに学校指定または同等の医療保険に加入するする必要があり、それが1学期約400ドルかかります。
音楽学校と比べると格安だと思います。

 

もし日本で音楽学校に通っていた方やアメリカで音楽学校には行く気がない方ならば、きちんと語学を学び空いた時間を利用して音楽を楽しむ、触れる、学ぶという選択もあります。

 

ぼくが思う音楽学校に通うメリット、語学学校に通うメリットについてです。
音楽学校では言うまでもなく音楽のレッスンを受けることができます。学校によってその質や量は変わると思いますが、自分の専攻学期だけでなくバンド単位で受けるアンサンブルや音楽理論など全般にわたって学ぶことができます。また同じ学校に通う他の学生と知り合い、多くの仲間ができるでしょう。ですが、学生のコミュニティにずっと留まってしまうことによって、外に出て行く機会を逃してしまうこともあるかもしれません。

 

語学学校はなんと言っても学費を抑えられます。ぼくが通う学校では授業は月水金の週三日、午前中のみのため多くの自由な時間があります。その自由さが語学学校のメリットです。ですが、同時に自発的な行動が必要になります。もし日本ですでにミュージシャンとして活動していたのならこちらをオススメしたいと思います。
音楽学校で教えていないミュージシャンでも素晴らしいミュージシャンはいますし、個人レッスンをされている方もいます。

 

ぼくの場合、古いジャズではドラムがいないことが多く飛び入りがとてもしやすかったため、新規参入がスムーズにできました。
新たにミュージシャンの知り合いを作るにはジャムセッションに行くという手がありますが、飛び入りはバンド単位で知り合えるため後に繋がったと思います
アメリカに来て半年、残りの滞在期間は約半年。
自分ができる限りの行動をして、悔いが残ることのないように生活していきたいと思います。

 

みなさんの今年一年が素晴らしい一年になりますように!





takizawaatsukiライター:たきざわあつき
 栃木県生まれ。小学生のころよりドラムをはじめ、高校卒業後は神戸にある甲陽音楽学院にて学ぶ。2012年に上京し矢野忠氏と出会い古いスタイルのjazz,swing,jiveに出会い、傾倒していく。幅広い対応力を持ち、ジャンルを限らず様々なスタイルで活動中。

― 連載コラム:音楽留学報道局
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.6 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.8 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.5 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.7 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.4 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.6 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.3 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.2 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.5 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.1 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.4 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.3 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.2 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.1 (原ゆうま著)


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