BLACK ROOTS OF JAZZ [BLACK JAZZ RECORDS]
今となっては細分化されたブラック・ミュージックをジャズとの接点を見出しながら、毎回テーマを絞って紹介させて頂く当コラム。今回はBLACK JAZZ RECORDSに焦点を当てて、紹介していきたいと思います。
ブラックジャズは、アメリカ西海岸にて、1971年にソウルフルなピアニスト、ジーン・ラッセルと白人パーカッショニストのディック・ショリーの2人によって設立。1976年に休止するまでに、20枚の作品を発表。
発表された作品群に、共通して言える事は、ブラックネス溢れるものが多く、スピリチュアルジャズを語る上で、避けては通れないタイトルが多数存在しています。
まずは、このレーベルに4枚ものアルバムを残したマルチ鍵盤奏者ダグ・カーン。重厚なサウンドの内に秘めたブラックフィーリング、メッセージ性はまさしく、ブラックジャズの顔と言っても過言ではありません。花を添えるヴォーカリスト、ジーン・カーンもその魅力の一つ。
■Doug Carn – Welcome & Little B’s Poem
アルバム「Infant Eyes」からイントロという感じの1曲目「Welcome」、そして2曲目、ボビー・ハッチャーソン作曲のカバー「Little B’s Poem」です。名演の一つと言えます。
続いて、レーベルに2枚の作品を残したテナーマン、ルドルフ・ジョンソン。 ジョン・コルトレーンの影響を色濃く体現しており、モードはもちろん熱いブロウまで直系とでも言うべきスタイル。
■Rudolph Johnson – The second coming
コルトレーンの「至上の愛」を思わせる暴力的な熱いブロウを聴かせてくれる傑作曲です。