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【Lowland Jazz】私の十八番のスタンダード曲【聞いてみた!】


 

村山貴之(Tp)
— Soul Intro~The Chicken / Jaco Pastorius,Pee

Wee Ellis

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ジャム・セッションやビッグバンドに参加した人ならば、たいてい一度や二度は演奏したことのある曲の一つだろう。

作曲者はピー・ウィー・エリス。彼はソニー・ロリンズについて学び、1960年代から70 年代にかけてJames Brown Band に在籍したサックス奏者だ。

革命的ジャズ・ベーシストのジャコ・パストリウスが自作のイントロ「SoulIntro」を前に繋げて演奏したものがあまりにも有名となったため、「TheChicken」はジャコのオリジナルだと思い込んでいる人も多いはず。

この曲の魅力は、テーマやコード進行が覚えやすく誰でもやりやすい、人数が多ければ多いほど盛り上がる。そして演奏していてとてもハイテンションになる。奏者の数や編成に囚われず演奏しやすく、プレイする場所のバリエーションが豊富なのでオススメ。

 

 

紺田凌平(Gt)
— All the Things You Are / Jerome Kern

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1939 年のミュージカル「Very Warm for May」のために作曲され、映画音楽にも使用された作品です。「私はあなたの全て」と唄ったロマンチックなラブソングです。転調の多い進行でなかなか難しいですが、メロディ、ハーモニーともに自然に流れるように美しく、セッションの定番曲ですね!僕の大好きな曲の1つでもあります。いわゆるお決まりのフレーズ(Charlie Parkerがクラシックの楽曲ラフマニノフ前奏曲をモチーフとしたもの)をイントロと曲のラストに入れたりしますね。(その辺はその場の雰囲気ですけど笑)

素敵な曲なのでジャズ初心者の方、また楽器を演奏しない方でも演奏したり、耳にしてみて欲しいです。

やはり、Charlie Parker の演奏が素晴らしいのですが、ギタリストの僕の目線としては今もなお活躍されているコンテンポラリーギタリストJohn Scofield 氏の演奏も素晴らしいです!ソロ始まりなのにビートが聴こえるようなリズム感、エッジの効いたアウトフレーズ、サウンドどれをとっても最高にかっこいいので是非ご視聴あれ。

 

 

小林直己(Ba)
— All the Things You Are / Jerome Kern

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シンプルで綺麗なメロディが特徴的な、人気の高いスタンダードナンバー。

曲中は数々の転調を繰り返すやや変則的な内容だが、ジャズでおなじみなコード進行が多用されているため聴き易く、幅広く取り上げられている曲である。

僕がインプロビゼーションをかじり始めた頃にコードのチェンジのある曲の練習として一番最初に取り上げたのがこの曲で、よく練習していた。

 

 

小島裕規(Pf/Arr)
— You And The Night And The Music / Bill Evans

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原曲はヒットメーカーArthur Schwartz 作曲の1934 年初演されたミュージカル”Revenge With Music”より。この曲のジャズバージョンでは1962 年にRiverside Records からリリースされたBill Evans のアルバム”Interplay”に収録されているものが有名でしょう。

このころのBill Evans は盟友Scott Lafaro の死により”Waltz For Debby などで著名なトリオを解散して様々な編成に取り組んでいた時期で、このアルバムでもトリオ編成にギターとトランペットを加えてた編成で臨んでいます。メンバーはPf/Bill Evans, MJQ でおなじみのBass/Percy Heath, めっちゃ売れっ子,ジョージョンズのパパじゃない方Ds/Philly Joe Jones, 先日亡くなったジャズギターの御大、Billとはこのアルバムの直前にDuo 作品もリリースしているGt/Jim Hall, 当時22 歳の超新星Tp/Freddie Hubbard

このアルバムのバージョンは毎回ソロの頭に全員でキメをやるんですけどそれが微妙に変則的で(もちろんこの時代のジャズではという意味ですよ!)何とも言えないかっこよさを生み出すとともに真似したくなります笑。

この曲はスタンダードだけあっていろんなアーティストがカバーしています。Bill 自身も後のトリオでレパートリーにしてますし(例のキメは必ずやっています笑)比較的最近だとレーベル移籍契約金100 万ポンド、モデルの奥さんとの身長差19cm、低身長の星 Jamie Cullum もモダンにアーバンにカバーしています。

私がライブでやる時はBob Berg がメロディー以外のリズムだけ倍のテンポでやってるのを真似したりして、さらにBill のキメもぶち込んだりしてかなり体育会系のアレンジにしたりしてます笑

そうです、だいたいグチャグチャになります。

 

 

大場俊(Dr)
— Moments Notice / John Coltrane

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この曲はよくあるスタンダードとは構成が若干違う。

イントロが付いている点、曲の主な部分を分けると16 小節・14 小節・8 小節というように分けられる。

8 小節の部分はテーマであるが、インタールード的な役割を果たしている。

John Coltrane の代表作とも言っていいこの曲はコード進行が難解で、初心者・中級者の方のセッションで好まれて演奏されることは少ない。また上級者は好んで演奏し、時には超爆速で演奏されることもある。

実力を見せ合うための曲のようなものである。





richieライター:Richie
 アシスタントライター
流行りモノ大好き日本人。
Keith Jarrett のTHE KOLN CONCERTをきっかけにジャズの世界へ。現在ジャズを勉強中。

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