facebook_icon.png twitter_icon.png

【Lowland Jazz】人生を変えたジャズアルバム【聞いてみた!】


 

村山貴之(Tp)
— Blue’s Moods/Blue Mitchell

SONY DSC lowland_qa1_murayama_cd

Blue Mitchell(tp) Wynton Kelly(p) Sam Jones(b) Roy Brooks(ds)

ブルー・ミッチェルの代表作ともいえる名盤。
自分自身もともとクラシック専攻ということもあり、当時ジャズのCD1枚も持っておらず「THEジャズトランペットなアルバムって何?」と知人に教えてもらったのがこのアルバム。煙草を吸いながらトランペットを吹いているジャケットがもう既にかっこいい。
1曲目の「I’ll Close MyEyes」は普段ジャズを聴かない人でも聴き馴染みのある有名な曲で、軽快で明るいピアノイントロからのミッチェルの哀愁漂う演奏がとても沁みる。ちなみにこのアルバムを聴くまで曲名を知らなかったのはここだけの秘密。ジャズ喫茶で良く流れてるあの曲なんだっけ的な。
全8曲のうち4,5曲目はミッチェルのオリジナル。ウィントン・ケリーのピアノソロやサム・ジョーンズのベースも聴き応えあり。

 

 

紺田凌平(Gt)
— Jim Hall & Ron Carter DUO/Alone Together

SONY DSC lowland_qa1_konda_cd

コンテンポラリージャズギターの開祖として名高いJim Hallと今でも現役で活動している大御所ベーシストRon Carterのデュオライブ盤。大半がジャズスタンダードでその内2曲が彼らのオリジナル曲。
僕がジャズギターを始めた際に師匠から勧めていただいた1枚。とりあえずスタンダード「枯葉」をやろうということでよく聴き込んだ記憶があります。当時の僕はいわゆるロック少年であったのと若さ故の理解力が欠如していたおかげでジャズってよくわかんない音楽だなーなんて思ってたりしてました。その段階では…
そこそこジャズを勉強して理論とか少しかじった頃でしょうか、彼の凄さに気付かされたのは。リズムの取り方やコードのハーモニー感、バッキング、その他諸々斬新なんです。アンサンブルも素晴らしいし40年経った今でも色あせないんですよね。また別のアルバムなのですが、Bill Evansとのデュオ「Undercurrent」ではギターでウォーキングベース弾きながらコード弾いちゃうなんて凄技(Harmonized Bassline)を披露してます。元々サイドマン寄りなプレイヤーなので目立ったプレイは少ないのですが、こっそり凄いことやってます。是非聴いてみてください!

 

 

小林直己(Ba)
— Letter from Home/PAT METHENY GROUP

SONY DSC lowland_qa1_kobayashi_cd

ジャズギタリスト「パット・メセニー」の作品で、僕の大好きなHave You HeardやDream of the Returnといった名曲も収録されている。変拍子や複雑なコード進行に、口ずさめてしまうくらい耳に残るメロディや美しいギターソロ。どのジャンルでも括れないメセニーワールド全開な一枚。
もともと父が所有していたCDで、うちにあった他のPMGの作品ではOfframpやボロボロのカセットに入っていたStill Lifeなどもよく聴いたりしていたが、このアルバムは特にお気に入りで、初めて聴いた小学生ぐらいの頃からずっと魅了され続けている。

 

 

小島裕規(Pf/Arr)
— Mercy,Mercy,Mercy! Live at “The Club”/Cannonball Adderley Quintet

SONY DSC lowland_qa1_kojima_cd

モダンジャズアルトサックスの巨人Cannonball Adderleyの最大のヒット作。表題曲は最近だとディカプリオが3時間ずっとラリパッパする映画”The Wolf Of Wall Street”で使われてましたね。
キャリアの初期はCharles Parkerの再来とか言われて王道のバッパー(Bebopをやる人)だったアダレイだったが、ジャズ界のキングMiles Davis親分に「おまえもっとコードの勉強しろや」と怒られその後ファンキージャズ路線に転向、1966年に出した本作でジャズのくせにビルボード総合チャート11位に輝いた(時代的にはThe Beatlesの全盛期!!)
出会いは母親が持ってたコンピレーションアルバムに 表題曲が収録されていて、気に入り本盤を購入。
表題のMercy,Mecry,Mercy!はこのバンドのキーボードで後にWether Reportを結成したJoe Zawinulの書き下ろしで、冒頭しゃべりたがりジャズマンランキング1位のアダレイさんの前口上が続き、その後渋さとファンキーさが同居した素晴らしい演奏に入ります。その次の曲のSticksのアダレイさんの”あなた本当に元バッパー!?”って思うようなファンキーなソロも聞き所。
しかし何と言ってもこのアルバムのMVPは観客。本盤は客の野次や歓声がかなり入っててそれが本当に絶妙なタイミングで演奏を盛り上げています。やっぱり現地は客の水準も高いなぁと関心していたら、実はこの盤はスタジオに大量の酔っぱらいをぶち込んで一緒に録音していたのです。つまりライブ盤のフリをしたスタジオ盤笑。プロデューサーの狙いは的中してジャズにおけるバンドと観客のCall And Responseの大切さを体感できます(擬似的に笑)。音楽は頭使ったもん勝ちです。

 

 

大場俊(Dr)
— LIVE IN YOKOHAMA/熱帯JAZZ楽団

SONY DSC lowland_qa1_oba_cd

僕が初めてこのアルバムを聞いたのは、高校一年生の時。
ただ、このアルバムを手にしたのではなく、当時、吹奏楽部に打楽器の指導をしに来てくださっていた先生が、「面白そうな曲いっぱい入れておいたから聞いてごらん。」とCDにいろんなアーティストの曲を入れて、僕たちにプレゼントしてくれた。
すごく嬉しかった。そして、その中の一曲とそのドラマーが本当に衝撃的だったのを鮮明に覚えている。
それが、「熱帯JAZZ楽団」の「Mambo Inn」だった。ドラムは神保彰さん。
その当時、「吹奏楽部で打楽器やりたい!!」と思っていた自分が「吹奏楽部でドラムやりたい!!」に変わっていった。
なので、当時のシンバルはかなり高かった(笑)
当然の事ながら、同じ打楽器パートのメンバーからは、「シンバル高くて叩きづらい!!」と不評だったけど、自分だけはまるで自分が神保彰さんになったかのような、まるで世界一のドラマーになったかのような気分で叩きまくっていた(同期の皆さん、ホントにすいません。。。)
このアルバムは1996年横浜ランドマークホールのライブを収録した「ライブレコーディングCD」である。
熱帯JAZZ楽団は今までに通算15枚のアルバムを出しており、今年の7月2日に16枚目のアルバム「 熱帯JAZZ楽団ⅩⅥ~Easy Lover~」が発売されるらしい。
残念ながらドラムは現在神保さんではないが、是非一度聞いてみることをお勧めしたい!!





richieライター:Richie
 アシスタントライター
流行りモノ大好き日本人。
Keith Jarrett のTHE KOLN CONCERTをきっかけにジャズの世界へ。現在ジャズを勉強中。

― コラボ企画:Lowland Jazz ―
・ 【Lowland Jazz】インタビュー後編【hab_point】
・ 【Lowland Jazz】インタビュー前編【hab_point】
・ 【Lowland Jazz】あの曲の Jazz Ver.【BigBand】
・ 【Lowland Jazz】活動紹介【ユーヨンP】


Comments