facebook_icon.png twitter_icon.png

音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.3


最後にご紹介するのはHollywoodのほんの少し手前にあるオシャレストリートMelroseにある、The Parlorというバーです。

 

こちらで毎週木曜に行われているのは、The Reverend Shawn Amosの熱い演奏です。 このバンドはブルースバンドでボーカルのShawn Amosのブルースハープそしてバーカウンターの上に上がったり、アカペラでの独唱などのパフォーマンスは必見です。

losangeles03_12losangeles03_13

 

とてもオシャレです。 帽子とネクタイ、靴の色を合わせ、抜群のサイズ感と絶妙な色味のスーツは見ていて惚れ惚れします。 帽子はThe Parlorと同じ通りMelroseにあるお店で買ったそうでぜひ行ってみたいと思います。

 

ここThe Parlorも外と中どちらもいれるようになっています。 ですが、Desert Roseとの違いがあります。 それはレストランではなくバーであることです。

女性は肌を大きく露出したドレスを着て、男性はスーツとまではいきますがジャケットスタイルなどオシャレをしています。 座ってじっとしている人は少なく、みんな歩き回り談笑しこの夜の出会いを楽しんでいるようでした。

losangeles03_14

 

この3ヶ月の間いろいろなお店を回り、チャージを取るお店、取らないお店の違いについて考えてみました。

 

その大きな違いは演奏がどう位置づけられているかです。

 

チャージを取るお店は演奏が目的のお店です。 ステージがあり、スピーカー、PAなど音響システムがしっかりしていて、席もステージの方を向いています。

チャージを取らないお店は演奏がお店のイベント、もっと分かりやすく、少し乱暴な言い方になるかもしれませんが客引きが目的のお店です。 メインはレストラン、バーであり、お客さんは音楽を目的に来る人もいますが、レストランでおいしい料理を楽しみ大切な人との時間を大切にしたい、バーでお酒を飲みおしゃべりを楽しみたい、新たな出会いを楽しみたい、それが目的で演奏はお店が用意したそれの付加価値なのではないでしょうか。 Lighthouse cafeでミュージシャンが持ち込みで始めた演奏が、雇われるようになった経緯もそう思わせます。

勝負はあくまで料理や、お店自体なので追加でチャージをとることはせず、付加価値をつけてくれたミュージシャンへの謝礼はしっかりする。 またそれはある種のプライドなのかもしれません。

あるチャージのかからないジャムセッションに行った時聞いたのですが、チャージはとっていませんが謝礼はちゃんとお店から支払われるそうです。

もちろんお店によってシステムなどに違いはあると思いますし、まだ滞在3ヶ月でぼくが見てきたもの、体験してきたものからのあくまで憶測に過ぎません。

 

日本でもノーチャージチップ制でライブをするミュージシャンが増えてきているように感じます。 ぼく自身、自分で毎月企画していたライブもノーチャージチップ制でした。

ですが、こういった目的を考えずにもしも安易にそう設定してしまった場合、もしかしたら自分の音楽、自分の演奏、さらに大きく言えば音楽全般の価値を下げてしまうかもしれません。

ここロサンゼルスには様々なスタイルの音楽、様々なスタイルのお店があります。 もっともっとたくさん巡って自分の視野を考えを広げていきたいと思います。

 

日本で残暑が続くのか、はたまた秋そして冬へ突入してしまうのか分かりませんが、気候の変動で体調を崩さないようお気を付けください。

それではまた来月お会いしましょう!





takizawaatsukiライター:たきざわあつき
 栃木県生まれ。小学生のころよりドラムをはじめ、高校卒業後は神戸にある甲陽音楽学院にて学ぶ。2012年に上京し矢野忠氏と出会い古いスタイルのjazz,swing,jiveに出会い、傾倒していく。幅広い対応力を持ち、ジャンルを限らず様々なスタイルで活動中。

― 連載コラム:音楽留学報道局
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.2 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.5 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 L.A.支局 Vol.1 (たきざわあつき著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.4 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.3 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.2 (原ゆうま著)
・ 音楽留学報道局 BOSTON支局 Vol.1 (原ゆうま著)


Comments