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インタビュー:様々な音楽を吸収し進化するヴォーカリスト、ナミヒラアユコ


――バンドサウンド作りはどんな風に考えて作り上げていますか?

私の音楽は雰囲気重視なんです。バンドのみんなに曲を説明する時「横に大きく」「広い感じ」「海が見える感じで」ってすごいアバウトなんだけど、みんながキャッチして表現してくれていて。そんな風にリハをやっていくうちにバンドメンバーにサウンドは思いの外ジャズだねと言われました。曲はR&Bやポップスだけどサウンドはジャズじゃないと自分が納得しないみたいで。確かに最初の頃よりアコースティックなジャズのサウンドの方向性になってきているなと感じました。

 

――曲はナミヒラさんが書いているんですよね?

そうですね。メロディーと歌詞は私ですがアレンジは久保田桃さんにお願いしています。

 

――プロフィールには10代の頃から作曲をしていると書いてあるけど具体的にはいつ頃ですか?

専門学校に入ってからギターで曲を作ってみなよと友達に言われ、2つのコードで初めて曲を作ってみました。で、その曲が映画の主題歌になっちゃいました(笑)

それまで曲を作ることを考えていなかったけど作ってみたら周りに評価された。評価されたおかげでもっと曲を作ってみようという気持ちになった。あれがなければ曲作りを続けていなかったと思います。

 

――ギターは曲作りの為に買ったのですか?

家に1本アコースティックギターが転がっていました。持ち主はお母さんのだったみたいです。なんで家にギターがあったのかわからないけど(笑)

――7月モーションブルーのライブの準備はどうですか?

今は曲作りでアワアワしています(笑) モーション・ブルーのライブを意識しながら作っています。

――新曲もいっぱい歌う予定?

おそらくカバー曲も歌いますが、新曲は作った後にやるかどうか吟味して決めるので。十数曲くらい作るかな。

――…クオリティは高くなると思うけど曲作りの作業は大変そうですね。

出来上がった曲を今後も長く歌っていくとしたらそうしないと。
私は歌詞から先に曲を作るのですが、幸い1曲毎のテーマみたいな何を歌いたいか、というのは決まっているので曲作りをスピードアップしなければ(笑)。

 

――ナミヒラさんはどのように曲を書いているんですか?

テーマを決めてそのイメージから思い浮かぶ言葉やヒントを書き出します。連想される単語だけではなく文章もあったり。次にメロディを考えながら、歌詞を精査してだんだん出来てきます。後は言葉が持つリズムは大切にしようと思っています。英語に比べ、日本語はリズムが出しにくいから如何に言葉でリズムを出すか。

――R&Bやってると気になるよね。

 

――モーションブルーのライブへの想いを教えてください。

前回のJZBratのワンマンライブは、ただその場を目指し作り込んで迎えました。2回目のワンマンは前回よりも当然上がってなければいけないし、面白くなければいけない。だからといって全く違う要素であっても変な話だし。次に何をするのか責任があると思う。

次回のモーションブルーのライブではスタイルの確立を目指して、それを考えて曲作りも進めています。私の曲は風景や情景を連想させる要素が核としてあるんですけど、音楽的にノレる曲を大好きな人たちがいるし私もR&Bのノリのよさは根本にあるし。音楽的な楽しさも凄く追求していきたい。「R&B的な音楽的な楽しさの要素」「風景や情景を連想させる要素」「メッセージ性の要素」この3色をナミヒラアユコらしさとして伝えたい。 1回目来てくれた人は「この人はどんなふうになるのかな」と感想を持ってくれたと思うので「こんなふうになりました!」という姿を見せたい。

 

――本日はお話いただきありがとうございました。

 

―取材を終えて―
インタビューを通じ彼女は真っ直ぐな性格な人だと感じた。目的を定めそれに向かって一直線に突き進み、寄り道や上辺だけの理解をせず物事の本質を捉える事を大切にしている。インタビュー中に「何か方向性の悩みを感じると必ず答えを導いてくれる人やライブに出会う」と話していた。しかし、この答えを導く出会いは運命的な出会いを指しているのではないと私は思う。Tommy Campbellがジャズは「聴く」ことが大切と話していた。「聴く」とは聞き流す事では決してなくその奥にある「本質」を覗き見る事だ。ナミヒラアユコは真っ直ぐな性格で豊かなな感性を持ち、自分の周りで起きた事象に対し「受ける」事に非常に積極的だ。だからこそ出会いから多くを学び自ら答えを導き出す力があるのだと思う。その姿勢は様々なジャンルを短い期間で吸収し自分の個性に取り込めるナミヒラアユコの音楽の形成に役立っているのではないか。インタビュー中に時折自ら冗談を言ったりなど人を楽しませる気持ちが溢れている彼女。モーションブルーのステージではどのように私たちを楽しませてくれるか非常に楽しみである。

(インタビュアー 江口丈典)


【SPIRIT ROOM presents ナミヒラアユコ 1man Live ~風が行く先~】
日時:2015年07月24日(金)http://www.motionblue.co.jp/
会場:MOTION BLUE YOKOHAMA
メンバー:ナミヒラアユコ(Vo)、久保田桃(Pf)、後藤充彦(Gt)、長谷川渉(Ba).and more
開場開演:18:30/20:00(2Stages)
チャージ:4300円(税込)
一般予約開始日:2015/5/23(土)
会場HP&Web予約:http://www.motionblue.co.jp/
主催:SPIRIT ROOM
協力:音楽学校 メーザー・ハウス

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インタビュー会場協力

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eguchitakenori監修・編集長: 江口 丈典
 音楽プロデューサー/ディレクター
自身がミュージシャンであった事からキャリアをスタート。JAZZ,ROCK,POPS,IDOL,民謡などのレコーディング現場を経験。いくつものレーベル設立に携わる。日本ジャズ文化の発展の活動を行う。
趣味は料理。夏の時期はゴーヤーチャンプルを毎日食べるほど大好き。



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