facebook_icon.png twitter_icon.png

インタビュー:様々な音楽を吸収し進化するヴォーカリスト、ナミヒラアユコ


今年1月、JZ Brat Sound of Tokyoでのワンマンライブを成功させ、今最も勢いがありJAZZ/POPS界から注目されるヴォーカリスト、ナミヒラアユコ
彼女の日本語のオリジナル曲はJAZZやR&Bなどブラック・ミュージックのエッセンスがあり独特の存在感を放っています。7月のMotion Blue YOKOHAMAでのワンマンライブを控え、多忙な時期にも関わらずインタビューに応じて頂きました。幼少時の音楽との接し方や様々な音楽が交差するきっかけなど、ナミヒラアユコを形成する音楽観に迫ります。

 

namihira_int_2

ナミヒラアユコさん(Vo)

 

――音楽に興味を持ったのはいつ頃ですか?

私のお母さんがとても音楽が大好きな人で、Jeff Beck、Santana、Eric Claptonなどジャンルとしてはロックを主に家で爆音で流す家庭だったんです。私が赤ちゃんの頃から。おかげで兄弟みんなサンタナのギターフレーズを歌いながら踊れるくらい(笑)
そういう環境で育っていたので、音楽は生まれた頃から大好き。

小学生の頃もずっと歌っていて、小学4年生の時、市の小学校が集まる音楽発表会がありました。私のクラスはミュージカルのサウンド・オブ・ミュージックをやる事になったんですが、主役のマリア先生役を立候補したら私一人しかいなくて(笑)発表会で歌ったらすごい色んな人に褒められて、今までただ好きで歌っていたのが初めて評価されて嬉しかった。
そこから将来の夢は「お花屋さん(出来れば歌手)」と控えめに主張するようになりました。

その後暫くして高校卒業の進路を迎え、初めて人生を決める選択・自分が何になりたいかしっかり考える時に音楽をすごくやりたいという気持ちがあって。好きなことに集中した2年と、特にやることを決めていないけど楽しそうな大学生活の4年を選ぶ時に、集中して好きなことをやってダメなら諦めて次に行けばいいやって感じで考えて。両親に相談したら「好きにしなさい」って言ってもらえて音楽専門学校のメーザー・ハウスに進学する事になりました。

 

――中学・高校時代は歌とどういう接し方をしていましたか?

家で流れてる音楽と一緒に歌ったり、友達とカラオケに行ったりと、ただひたすら楽しく歌っていました。中高とバスケ部に入っていたのでバスケばっかり。

 

――進路を音楽専門学校にしたのは結構思い切りましたね。

歌は歌いたいなとずっと思っていて、好きなことしかしたくないという気持ちでした。
ずっと我慢していた反動かもしれません。

 

――ボーカリストとしての本格的なレッスンは専門学校に入ってからが始めてですか?

メーザーハウスに行ってからが初めてです。

でも家で散々歌っていたから(笑)
ジュディマリとか、イエローモンキーとか、佐野元春とか。家に帰る度に爆音でかかっていて、ドアを開けた瞬間から大きい声で歌いながら入って行ったら「それじゃ声を真似しているだけだ!もっと自分の声で歌え!」ってお母さんに言われてました。母も昔ロックバンドでボーカルをやっていたらしいです。

 

――本格的なレッスンを受けて今まで歌っていた時とのギャップはありましたか?

カラオケで友達の前で歌って「うまい」と言われていたので私は世界一うまいと思っていました(笑)メーザー・ハウスで有坂美香先生に師事してレッスンで彼女の目の前で歌った時、何も言ってくれなくて…。その代わり「私のライブがあるから見においで」と言われ初めてモーションブルーに先生のライブを見に行きました。その時のライブを見て「これがうまいってことか」と実感しました。プロのシンガーと自分の実力との圧倒的な差を感じて悔しくてその日の事は凄く覚えています。

自分のちゃんとした実力の位置/等身大の位置を知り、そこから何をすれば良いのかを美香先生を始め色々な先生に教わりました。先生によって教えてくれたことは違うけど、自分の個性を作る事に関しては別に何も教わっていません。一番学んだのはプロフェッショナルとは何か、メンタルの面をしっかり教わりました。

 

――R&Bとの出会いはいつ頃ですか?

今考えてみるとお母さんが聞いていた音楽がサウンド的に黒いのが多かったですね。
高校生の時にマライア・キャリーの音楽を聴いてこういうの好きだなと気付いて、そこから派生してビヨンセやホイットニー・ヒューストンのR&Bのバラードを聞くようになりました。
メーザー・ハウスに入ってからは美香先生に良い曲を色々教えてもらって、美香先生が主催しているクワイアグループ「The Sunshowers」に参加させてもらっていた時も選曲も黒かったのでそこでも楽しさを教えてもらいました。

 

――クワイアの黒さとはゴスペル的な?

いわゆる宗教的なゴスペルではないです。マイケル・ジャクソンの「Human Nature」のクワイア・アレンジ・バージョンとかやりましたね。美香先生の呼んでいたバックミュージシャンはどの人も素晴らしかったので「これがいい音」というのを肌で感じさせてもらいました。

next_logo



Comments