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【Lowland Jazz】私の十八番のスタンダード曲【聞いてみた!】


 

高井天音(Tb)
— Oleo / Sonny Rollins

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セッションでも定番の曲ですね。この曲の構成「リズムチェンジ」と呼ばれています。でもこの曲はリズムが途中で変わったりはしません。昔の僕はこれで悩んだものです。実はこの曲はジョージ・ガーシュインが書いた「アイガットリズム」と同じコード進行が用いられていまして、「アイガットリズムチェンジ」が略されていたわけです。目から鱗とはこの事ですね。わざわざ名前が付くくらいですから同じフォーマットの曲が沢山あります。探してみても面白いかも

知れません。アドリブを勉強する上でコピーをするというのがありますが、リズムチェンジの曲が沢山あるということは当然録音されたものも沢山あるので、資料にも困りません。今回は中川英二郎氏のアルバムを一緒に紹介します。これはなんと10 代の時の録音です。冒頭にアカペラでソロをとってますがそこから圧巻です。ぼくの場合ライブのアンコールで演奏することが多いので冒頭に重音を用いたフリーソロをやってタイム感を誤魔化した後にテーマに入ることが多いです。

 

 

石川智久(Tb)
— Lament / J.J Johnson

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ジャズトロンボーンの巨匠、J.J Johnson にによって書かれたバラード。シンプルなメロディーであるにも関わらず、転調する毎に、移り変わっていく心情の変化が描写されており、楽曲としての完成度の高さが強く感じられる作品。ハーモニーとメロディーの関係性についての氏の造詣の深さが伺い知ることができる。1955 に発表されたアルバムjay&kai では、Kai Winding との5tetで、また1988 のアルバムquintergy では、ピアノとのデュオで演奏されており、前者ではトロンボーンのハーモニーの魅力が、後者では氏の音色と歌心が存分に楽しめる。筆者は晩年の氏の演奏のイメージが好みのため、敬意を込めてピアノとのデュオで演奏することが多い。

 

 

青地宏幸(Btb)
— Moanin / Bobby Timmons

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普段コンボのスタンダード聴くことはあっても演奏することがまったくない私。そんな私が大学の学祭で同級生のTb の1 人と共に2Tb で演奏した思い出の曲。ジャズを聴く人なら絶対に知ってい曲。あまりに有名なこの曲は、ジャズを聴かない人でも、テレビ、ラジオ等のBGM として耳にしたことがあるのではないだろうか。

フロントのTp リー・モーガン、Tsax ベニー・ゴルソンのソロはこれでもかと言うくらい熱く歌い回されている!聴いていて本当に気持ちがいい。

リーダーでDr.のアート・ブレイキーはこの曲では控えめに聴こえるかもしれない。しかし、2.4 拍のアクセントを聴けばこれ以上何も必要ではない気がしてくるのは私だけだろうか。シンプルなのに本当にかっこいいと思う。

ジャズを聴かない人もこの曲から聴き始めるのは有りだと思う。是非聴いてみてほしい。

 

 

吉澤達彦(Tp)
— There Will Never be Another / Harry Warren

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この曲は「アイスランド」と言う、日本未公開のアメリカ映画の挿入歌である。作中では、主人公がヒロインに向かって歌う別れの歌とのこと。メロディは非常にシンプルかつポップで、耳馴染みの良いものである。コード進行に関しても、現代のポップスに使われているような要素も多々あり、誰が聴いても納得のポップさを持った曲である。大学時代に所属していたサークルの引退コンサートの際、ビッグバンドアレンジ版のこの曲を私のフィーチャーで演奏したこともあり、私はこの曲に対し、深い思い入れがある。私はコンボ形式で演奏をする機会は少ないが、ライブの時には必ずと言っていいほど演奏させてもらっている(レパートリーが少ないということでもあるが…)。様々な編成、アレンジで演奏されているこの曲を皆さんにも是非聴いていただきたい。

 

 

具理然(Tp)
— Night In Tunisia / Dizzy Gillespie

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CharlesParkerと共にモダンジャズ、ビバップの創始者と呼ばれているトランペット奏者のDizzyGillespieの曲。ラテンジャズというジャンルを作ったのもDizzyGillespieで、エンターテイメントとしてのステージを構成していた時にキューバからアメリカにミュージシャンを連れてきて、ラテンとジャズを融合した。

セッションでよくやる構成はベースで始まるイントロからA+A+B+Aにソロ前にインタールード、ソロ中に2ndリフがある。特にAのコード進行が特徴的でEb7とDmを繰り返す。Eb7はDmのⅤであるA7の裏コードなので、置き換えたり等色々アドリブに変化を加えることが出来て初めてジャズの理論を勉強したい方におすすめできる曲である。

ちなみにDizzyGillespieは楽器を吹くときに頬がもの凄く膨らむのだが、医学的にDizzyGillespie症候群と名前がつくほどである。ハイノートとビバップのフレーズに注目しながら、是非一度動画で見てもらいたい。

 

 

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