jazz meets the beats vol.5
先日来日公演が行われたFlying lotus率いるレーベル”brain feeder”を筆頭に、ビートミュージックとコンテンポラリーを行き来するような作品やパフォーマンスが今、注目されています。
90年代にHip HopやHouseのサンプリングネタ等から60年代~70年代の”踊れるJazz”が盛んに掘り起こされた時期を過ぎ、Jazzシーンにおいてもそうしたクラブミュージックを身近に感じてきたアーティスト達の台頭が目立ちます。
そこで、今回は盛り上がりをみせているビートシーンとコンテンポラリーを横断するような新録作品を中心にアーティストやレーベル等、レコメンドしてみたいと思います。
■Taylor McFerrin – Live at Nu Spirit Club
先日行われたbrain feederの公演で初来日を果たした彼はJazzヴォーカリストBobby Mcferrinを父に持つ。トラックメイクから鍵盤やビートボックスにヴォーカルまでもこなすマルチプレイヤーである。brain feederから発表した最新作Early Riser はそんな彼の魅力が詰まっている。クラブ系のアーティストは元より、Robert Glasper等今のコンテンポラリーを牽引するアーティスト達とも幅広く活動を共にしている一人。
■Teebs – Grattitude
トラックメイカーとして活動をはじめる前はドローイングを多用した抽象的な作品を描く画家であり、そんな彼がサンプリングのみで創る楽曲もストリングスやピアノ、カリンバ等の細かい音色が幾重にもコラージュされた幻想的な雰囲気を持った印象のものが多い。ポストFlying lotusと言われる彼が今後、LAビートシーンにおいてどんな活躍をしていくのかが楽しみでもある。