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The Distance Between Zero And One vol.5


僕は皆さんにこれっぽっちも申し訳ないとは思っていない。むしろすがすがしいぐらいの気持ちですよ。
こんなにもSquarepusherのことを知っていただけるなんて。
でも、始まりがあるものには必ず終わりがあるのです。Squarepusher紹介記事は今回で最後にします。悲しいものですね。 さすがに4回連続で同じ人を紹介したら編集長にブチギレられそうしんみりしてしまいましたが、本編へと参りましょうか。
 


皆様、SquarepusherことTom Jenkinsonについての予習復習はお済みでしょうか?
予習復習どっちもしていない人は子犬と脳を交換する刑に処します(意味がわからない人はコラムVol.3の最初の動画を見ましょう)

本編に移りたいところなのですが、前回のコラムの終わりからSquarepusherの現在までのすべてを紹介しきるとなると盛りだくさん過ぎるので、苦肉の策ではありますが今回は僕が取り上げたいアルバムやトピックに絞って皆さんにご紹介します。

 

前回のコラムの最後に紹介した「Do you know Squarepusher」を発表した年から2年後、彼の音楽を語るには欠かせない、決定的名盤が生まれます。
「Ultravisitor」と名づけられたそのアルバム。
彼がそれまでに発表したアルバムがこの「Ultravisitor」への伏線だったのではないかと思わせてしまうほど、彼の歴史がこのアルバムに凝縮されています。

その完成度の高さに僕たちは圧倒させられるしかないのです。

初期のアルバムの頃のベースの演奏技術や「Music Is Rotted One Note」の頃の生楽器の演奏を発展させたサウンド、「Go Plastic」の頃のハイテク機材による電子音とエフェクト、すべてがこのアルバムにおいてグレードアップしています。

しかも収録曲の完成度がとてつもなく高い。
これは僕が皆さんに言葉で説明するよりも実際に皆さんにアルバムを通して聞いていただきたいのですが、今回は時間がないので1曲だけご紹介。

Squarepusher – Iambic 9 Poetry

 

この「Ultravisitor」を発表した後にもライブを行っているのですが、前回のコラムでもご紹介したフジロックでのライブよりもさらに自由度が増していて、彼自身とライブで使用されている機材やベースとの関係がより密接になっていることがよくわかります。
楽器の生演奏はベースだけ。それ以外はすべて打ち込みであるのに、ここまでオーディエンスとのやりとりを感じられるライブというのはめったにないのではないでしょうか。

Squarepusher – live at Koko, London 2005 – Come on my Selector

この後にもSquarepusherはアルバムを発表し続けます。

2006年「Hello Everything」、2008年「Just Souvenir」この2枚のアルバムは彼らしさを残しながらもポップな一面が垣間見えるとても興味深い作品ですし、2009年にはソロベースのアルバムの発表、2010年はShobaleader Oneという別名義でバンド活動をしちゃったり、2012年「Ufabulum」では生楽器を全く使わず、電子機器の音のみでできたアルバムを発表したり、これからの彼の活動は本当に盛りだくさんなんです。

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