このNoiseを聴け![灰野敬二]
もう一つ、パーマネントなトリオ、「Nazoranai」を。
Nazoranai (Live at Roskilde Festival, July 7th, 2013)
ベースは、Sunn O)))、 KTLのStephen O’Malley。ドラムはSunn O)))にも参加しているOren Ambarchi。 灰野敬二は日本におけるインプロヴァイズ(インプロヴィゼーション、即興)という言葉を嫌っている。 「インプロヴァイズという言葉は、日本語にするならば”なぞらない”」。 そのNazoranaiをそのまま関したバンドだ。
何れにしても、やはり、非常にロック(ブルース)なギターである。
続いて、静かなデュオを。
アメリカの前衛ブルース・ギタリストと言われているローレン・コナーズとの共演。
この共演では灰野は歌っているが、CDではお互いギターのみ演奏。
keiji haino & loren mazzacane connors – vol. 2 (excerpt)
ソロでギターもありますが、敢えて静か目な弾き語りを最後に。
Keiji Haino – See That My Grave Is Kept Clean
本当に、膨大な量のリリースがあり、
ほんの、ほんの一部を紹介できただけですが(灰野敬二は100種類以上の楽器を演奏してきた)、いかがだったでしょうか? 少しでも興味持たれた方は、絶対にライブに行って欲しい。 あのサウンドを、魂を、オーラを、感じていただきたい。
ギタリスト灰野敬二は、灰野敬二の一面であり、民族楽器や、ボイスパフォーマンス、とにかく何をやっても灰野敬二。 近年は、「experimental mixture」名義でDJスタイルでの演奏もしている多才ぶり。
いまでも、海外でのツアーや、日本でのライブのたびにレコード屋、CD屋を回り大量に購入し、ロックはもちろん、ヨーロッパのトラディショナルから新しい音楽まで、多種多様な音楽を摂取し続けている。次々と新しい楽器を手に入れては、その楽器と戯れている。常に、新しい音(楽器/演奏)を、探求し続ける灰野。 その飽くなき探求心こそが、尽きることない音楽への愛情こそが、底なしの好奇心がこそが、灰野敬二である。 (ぼくがはじめて灰野敬二を観たときに感じた父性は、音楽を愛する我々にとっての、父なる存在だったからかもしれない。)
生ける伝説、灰野敬二。
「人間の記号を捨てて、魂っていう暗号になれ」
(ドキュメント 灰野敬二 A document film of Keiji HAINO)
ライター:永田 健太郎 音楽家/ギタリスト/エンジニア アンビエントなソロ作品のリリースや、ギター、ラップトップでの即興、ヒップホップバンドなど、多方面に活動中。Tabletop Guitars、polyphonic parachute+、UnU、大袈裟太郎とアドベンチャーズなど参加。
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