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Ink Spots [Nina Simone & Piano]


曲のアウトロで、イントロで聴けるブルースピアノが再登場する事で
「そうだ、これは愛を高らかに歌うラブソングで、力強く愛を誓う女性のイメージを持って聴いていたけど、この曲は『ブルース』なんだ」といつも思います。

ブルースには楽しいブルースもあるし、ダンスミュージックとしての一面も持っていますが、この清らかな賛美歌のような曲は結局は憂いの要素を持つものであると思います。ブルースであると思って聴くと言葉のメッセージや捉え方が大きく変わってきます。

それは、僕が訳した先ほどの意訳の最後の部分「疲れてしもたりせんけんね・・?」の「・・?」の箇所だと思っています。

僕には最後は「疲れてしもたりせんよ^^!!」でも「疲れたりせんけん^^!」でもなく「疲れてしもたりせんけんね・・?」と少し不安な気持ちが見えるのです(分かる人には分かってもらえると思います)。

 

アルバムの二曲目、Nobody’s Fault But Mineも聴いてみて下さい。僕もライブで時々歌います。
このアルバムは僕が死ぬまで、疲れたときに心を洗われるような感覚をほしがるときに聴き続けると思います。

 


 

でわまた。





oishiyuライター: 大石 悠
 鍵盤奏者。幼少の頃から両親の影響でレコードを愛聴。特に生前の時代である60年-80年代のブラックミュージックシーンに魅力され、人間味のある泥臭くもパワフルな演奏スタイルを持つ。即興ジャムオルガントリオ"MYM",他セッション、サポートでも活動中。

― 連載コラム:Ink Spots ~All about JAZZ I think~ ―
・ Ink Spots [Duke Ellington]
・ Ink Spots [Roland Kirk]
・ Ink Spots [Jimi Hendrix]


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