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このNoiseを聴け![HIROSHI HASEGAWA]


ハーイ!みなさんこんにちは!!
不穏で荒廃しきったご時世を、 いかがお過ごしですか?
急遽、緊急執筆される事となりました『OUT of NOISE』の時間です。

 


本コラムは2015年4月1日のエイプリルフールに掲載されたコラムです。


(ついに来ましたねアハハ)

え?「OUT of JAZZ」は、どうしたの……?って、

あれ?ご存知ないんですか?

昨晩、「OUT of JAZZ」編集部内部でクーデターが発生いたしまして、

今までの「OUT of JAZZ」の路線で行こうとしていた編集長、ライター以下全員が、

新しい我々の勢力によって、 「逮捕」、「拘留」されました。

そうなんです。

もう、終わったんです。 「OUT of JAZZ」は…。

これからは、全ての音を「包括」し、全てを「カオス」に叩き込み、全てを「破壊」し、全てを「再生」させる可能性を持った「ノイズ・ミュージック」を主軸に扱うweb magazine、『OUT of NOISE』として徹底交戦の構えで展開してまいります。

ヨ、ロ、シ、ク!

 
そして、
今回の特集コラムは、、
日本のノイズミュージックシーンが生んだ尖鋭的ミュージシャン「HIROSHI HASEGAWA」の特集です!

 
本題の前に軽く自己紹介。

私はシンセサイザーを中心にエレクトロニクス系全般を使用した音楽を制作、演奏活動しております、上野健太郎です。
最近はソロでの活動を中心に、併せて、2014年に結成した3人組のシンセサイザー、電子音響系バンド「うつろ舟」に在籍、活動中のミュージシャンです。

このたび、 改心し「NOISE」に帰依した 元「OUT of JAZZ」編集長、江口氏から「HIROSHI HASEGAWA」特集コラム執筆のご依頼を戴き、幸運にもミュージシャン長谷川洋氏との数回の共演をさせていただいた体験から、敢えて、演奏する側から見た 「HIROSHI HASEGAWA」のサウンドのもの凄さ、素晴らしさを可能な限りご紹介したいと思います。

 

エレクトロノイズ 新しい音楽への挑戦

ここで順序立てて音楽家 HIROSHI HASEGAWAの経歴を…。と、ご紹介したい所ですが、それは後程させていただくとして、ミュージシャンは、まず、「音」ありきでしょうから、読者の皆さんには、始めに彼のライブの実際のサウンドと、最近のプレイスタイルが記録された動画をご紹介。

(可能な限り爆音リスニング推奨…)

 

如何でしたでしょうか?

HIROSHI HASEGAWAが繰り出す、圧倒的なサウンドの波に、現地USAのお客様方が、ボディを揺らしながら陶酔しています。まさに、全く新しい「グルーヴ」が発生しているのが、お分かりいたただけたと思います。

こ、この音楽は一体…?

 

では、彼を初めて知った方の為に、HIROSHI HASEGAWAの経歴データを。

63年 神奈川県生まれ。83年頃から、ドラムや声を使った実験的即興演奏活動を開始。89年 「C.C.C.C」を日野繭子、長久保隆一、小堺文雄と結成。 (「C.C.C.C」は後のジャパノイズシーンに多大な影響を与え続けるスーパーグループに発展) 93年 「C.C.C.C.」の活動に並走しながら、アナログシンセサイザーを駆使した、ソロユニット「ASTRO」で 活動開始。2013年には、女性エレクトロニクス奏者「rohco」を「ASTRO」に迎え、ツインで活動を開始する。80年代から、現在までの活動中に 氏の携わった作品リリース数は、100タイトルを超え、国内外問わず熱烈なファン層に支持され続ける。海外からのアルバムコラボレーション、フェス出演等へのオファーも後を絶たない。「ASTRO」以外に、参加しているユニットには、 「Cosmic Coincidence」「解 体飼育団」「BLASTRO」「NORD」 「GALAX」「SOUTH SATURN DELTA」等があるが、いずれも強烈な実験性に満ちた音楽活動を展開し、支持され続けている。

 

はい、そこで本題です。

先の動画をご覧になった方は、気になると思います。
一体、HASEGAWA氏はライブで、何を操作し、演奏しているのか?
では、極一部ではありますが、ここからその彼のサウンドシステムの秘密に迫ってみましょう。

サイケデリックな陶酔をもたらすドローンオシレーター

HASEGAWA氏のライブを実際に生で体感した方なら、皆さんまず、やられるのが、その殺人的な重低音です。特にウーハーの鳴りが最適な場所では、その威力が最も発揮され、地鳴りにも似た電子音の洪水が、リスナーの全身を振動させます。

では、一体、彼の鳴らしている メイン音源は…?

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HASEGAWA氏の主力音源。これはその一つ。
UK、EMS社製のアタッシュケース型アナログシンセサイザー、 「Synti A」

3VCOの、太く、重厚なオシレーター(発振器)と、中央にみられる、ピンを刺して、変調経路を自由にデザインできる、パッチグリッドが特徴的。
HASEGAWA氏は、これらのアナログシンセサイザーを、通奏発振状態(ドローン)で演奏。
ピッチ可変、モジュレーションコントロールをパネル上の複数のノブで、リアルタイムに操作する。
ウーハーが飛ぶような重低音から、可聴域を超えるような超音波帯域まで、その発音レンジが広大なのも特徴だ。

 

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そして、こちらが日本が誇る大阪のシンセサイザーメーカーである、
「JMT SYNTHE 」 (http://www.jmtsynth.com)の制作「NVO-1」

こちらのメーカーは、日本では大変めずらしく、実験的なアナログシンセサイザーの開発に力を入れ、ユーザーからのカスマタイズ要望にもフレキシブルに対応してくれる。
HASEGAWA氏からも、度々カスマタイズの要望があるようだ。
この機種も、ご覧の通り鍵盤などのインターフェースをもたない、 ドローン型アナログシンセサイザー。
ピッチ可変、モジュレーション可変は全てノブで操作するが、「NVO-1」の特徴は、外部からのCV入力変調により極めて複雑な「倍音」が発生する事。
HASEGAWA氏のサウンドは、強力な音圧に加え、これらの過激なシンセ音源による、多彩でダイナミックな「倍音」の変化が付加されている点もポイントだ。

ここで、もう一つ動画をご紹介。

 

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