facebook_icon.png twitter_icon.png

Standard was born [Sunny]


こんにちは。ベーシストの駒村俊弥です。
第六回目となるこのStandard was born 今回はjazzから少し離れてsoul,funk系の名曲から題材を取り上げます。今回取り上げる曲はボビー・ヘブのSunnyです。

 

 

ボビー・ヘブという名前はご存じない方でもSunnyという曲は知っている方が多いのではないでしょうか?
Soul funk系のセッションでは定番曲ですし古今東西たくさんのアーティストがカバーしています。

ジェイムズ・ブラウン、マーヴィン・ゲイ、スティービー・ワンダー、フランク・シナトラといった大御所からジャミロクワイ、ジャズ系ならパット・マルティーノ、エラ・フィッツジェラルド&トム・ジョーンズ、日本人でも奥田民生や平山三紀もカバーしています。
ここに挙げた以外でもたくさんのカバーがあります。
一説によると400回以上カバーされているとも言われているそうです。

 

これだけ世界中で愛される名曲を作りあげたボビー・ヘブはソウル、R&Bの歌手、作曲家としてアメリカのナッシュビルで活動していました。
実に3000を越す曲を生涯で作曲したようです。
しかし失礼ながらヒット曲といわれるものはSunnyしかありません。
このSunnyという曲には何か特別な力があるのでしょうか?
それはこの曲が生まれるにあたったエピソードが関係しているのかもしれません。

 

Sunnyは1966年に発表された曲です。
この曲が生まれるきっかけはその3年前の1963年まで遡ります。
1963年のアメリカというとその年の11月28日に当時の大統領ジョン・F・ケネディが暗殺されるという衝撃的事件がありました。
これにはアメリカ人の誰もがショックを受けたでしょう。

しかしこの翌日の11月29日ボビー・ヘブにとってはさらに衝撃的な事件が起こります。
幼いころから歌やダンスのグループで一緒に活動していた兄がナッシュビルのナイトクラブで喧嘩の末殺されてしまうのです。
これにはボビー・ヘブ本人も大変ショックを受けたようです。
このときヘブはそのやりきれない気持ちを作曲に向けました。
そんな中生まれた曲がSunnyです。
3000を超える曲を作ったといってもこの曲はそれだけ特別なものなのでしょう。

 

そんなお兄さんに対する愛情が人々にも伝わったのか、この曲は発表当初から好評でアメリカ国内のR&Bチャートで3位、ポップチャートで2位、またアメリカ国内のみならずイギリスでも12位と大変なヒット曲となります。
このときボビー・ヘブはビートルズと一緒にツアーをしたそうなのですが、ビートルズのシングルよりも売り上げがよかったそうです。

 

next_logo



Comments