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Ink Spots [The Beatles①]


チャック・ベリー、リトル・リチャードの強烈なエネルギー、白人ロックンローラーが表現しきれない怪しさ、熱気、恐ろしく刺激的だったと思います。
それは、白人のジェリー・リーやエルヴィスたちも皆、ブルースを基に新しいサウンドを作り上げてきた部分で共通しており、どれだけ人種分離政策をとった政府がいようが逆らえない感覚だったのではないでしょうか。

「あの黒人達がやっている『ブルース』というのは、カッコいい!」

または黒人ロッカーのリトルやチャックは
「俺たちは俺たちの『ブルース』で白人をノックアウトできる!」
と思ったでしょう。

イギリスのバンドOasisが好きな人も、ヘビーメタルのブラックサバスが好きな人も、結局はそれらを通じてビートルズを聞いていることになります(やや極論だが)。
ブラックサバスのオジー・オズボーンは
「俺は今でも世界で一番のビートルズファンだと思っている」と残しています。
ヘビーメタルからビートルズに繋がるのは多少無理があるような気もしますが、ビートルズの「Helter Skelter」は世界で最初のヘビーメタルだと言われています。

この曲はポール・マッカートニー曰く、ザ・フーのような世界一耳障りなロックを作ろうとした、ということらしいです。
ビートルズの「Anthology 3」でこの曲の初期テイクが収録されていますが、ちょっと聴き比べてみましょう。

このテイク2は、だいぶブルージーなテイストになっています。ポールの迫り来るようなボーカルは圧巻です。
もちろんレコードに収録されたバージョンの方も最高なのですが、ビートルズが自然な感覚としてブラックなノリを持っていたのが良く解ります。

 

僕はビートルズとブルースが専門だ、とよく人に話すのですが、それは結局ルーツだから他の音楽より魅力的に感じているんだと思います。
だからついビートルズとブルースの話題が多くなってしまって申し訳ないです…なるべくこのコラムではジャズに非ずなブラックミュージックについて書きたいのですが…

とここら辺で改めて注釈を入れてみました。

 

というのも、僕の身の周りでビートルズとブルースという非常に重要なルーツに注目する音楽関係の友人があまりにも少ないのです。
なかなか興味深いと思うのですが…

 

話を戻します。

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